沖縄で海を見ながらプログラミングしてたい

主に趣味のmake関係の事など。

Original Prusa i3 MK3S(というかPrusaSlicer)のパラメータ設定

ちょうど一年前に買ったPrusa i3 MK3S…、転職などで忙しかったりというのがあり、完全に放置してしまっていました。

これではいかんということで再チャレンジしたんですが、サポート材を使うプリントだとどうにもサポートの剥がしにくさが気になります。

以前使っていたAfiniaだと結構簡単にサポートがとれたので、そこを目指して色々調節しました。ついでにほかのパラメータも変えたので以下でまとめておきます。

フィラメントは購入時についてきたPLA、パラメータはPrusaSlicer(version 2.3.1)での設定です。かつ暫定です。

今後いろいろなモデルを印刷していく中で探っていこうと思っています。

 

(本題に入る前に補足)

去年の時点でフィラメント設定の温度は変更していて、一番目のレイヤー、他のレイヤーともNozzleが215℃、ベッドを60℃にしています。

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温度設定

 

 サポート材の角度

まずThingiverseで公開されていたこちらのモデルをサポート材なしで印刷してサポート材をつけないといけない角度を確認しました。

www.thingiverse.com

 

その結果30度まではフィラメントがたれずに造形できていたので【プリント設定】>【サポート材】>【サポート材】のオーバーハングしきい値60°(=90-30)にしました。

 

ラフトの有無

ラフトがなくてもモデルによってはきれいに出力してくれるのですが底面が広い物体などはあったほうがいい感じがします。とりあえず【ラフトレイヤー】を3にしました。

 

コンタクトレイヤーのピッチ

次の2つのパラメータが肝なのですが、

【コンタクトレイヤーのピッチ】を3mmにします。

これはサポート材とモデルの接するレイヤーのx軸方向の間隔ですが、デフォルトだと0mmになっていました。これだとサポートとモデルがくっつきすぎて剥がす際に結構てこずります。

そこで、いい感じに隙間が空くようにします。

ちなみに5mmだと離れすぎてワーピングが発生してしまい、2mmだとまだちょっとくっつきすぎている感覚がありました。

↓深緑のレイヤーがコンタクトレイヤーです

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ピッチ3mm

 

XY面でのサポートとモデルの隙間

先ほどのパラメータはモデルを支える部分の設定でしたが、【XY面でのサポートとモデルの隙間】はモデルとサポートの横方向の隙間の設定です。デフォルトだと50%になっていたのでざっくり100%にしました。

↓50%のときの画像。ギリギリ離れているように見えますが実際出力してみるとくっついてしまいました。

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オレンジと黄緑の間の隙間の設定

 

番外:インフィル出力時のノズルの速度

これは出力のきれいさには関係ないのですが、インフィルを出力している時のノズルの動作音が少しうるさかったので【速度】>【インフィル】を80mm/sから他の部分と同じ60mm/sにしました。

 

以上の設定で出力してみたところ……めっちゃ取りやすい。もともとプレートから取るのもかなり楽なので出力後の作業がサクサクです。

出力する形状やフィラメントの材質なんかでも最適なパラメータは変わってくるかと思いますが、しばらくはこれで様子をみようと思います。ではまた!

Prusa i3 MK3Sでプリントしてみた

公開したと思ったけどしてなくて1ヶ月くらい放置してた…

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3Dプリンタが完成したので、最近ちょくちょくプリントしています。

 

最初にプリントしたのはこれ。

付属のSDカードに入っていたデータから選びました。

 

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プリントし終わってちょっと動かすとわずかにつながっていた部分が切れてスムーズに回転するようになります。精度すごい…。

Afiniaとの大きな違いはプレートが平らなのにある程度くっついてくれるのでラフトが不要になっていて、剥がす作業もいらないというところです。

地味に手間だったのでこの部分がなくなるのはとてもうれしい。

何の役にも立たない物体ですがしばらく無意味にまわしていました。

 

プリントの時の細かな振動による音が気になったので100均でこういう感じの防振ジェルを買ってきて敷いています。これにより家庭用プリンターくらいの作動音になりました。

 

次にプリントしたのは新型コロナ対策のDoor opener。

ドアノブにひっかけたりエレベータのボタンを押すなど直接触れたくないところで使います。

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ちょっと前にニュースでこういうやつの販売をはじめましたというのを見て、これくらいだったら3Dプリンタで一瞬でつくれるなぁと。

Thingiverseで検索したらみんな考えることは同じようで(もしかしたら3Dプリントしたのを見た人が売り出したのかもしれませんが)けっこういろんな種類のDoor openerが公開されていました。

https://www.thingiverse.com/thing:4224156

↑作ったのはこれ

最初にDoor openerの形を見たときに「あの」機能つけれるじゃん…!と思って検索すると同士はいるものでドアノブひっかけるフックのところがビアオープナーにもなっているやつです。

これでコロナビールを飲みたい!

 

しかしいざプリントしてみると、なぜか失敗する。。

途中でプレートから剥がれてしまうので本体に表示されているプレート温度をみると全く加熱されていない状態でした。

どうやらPrusaの公式スライサーであるPrusa slicerの初期設定では1番目のレイヤーだけプレートを温めてそれ以降は温めない設定になっているようです(そんなことあるのか…)

Prusa slicerの「フィラメント設定>フィラメント>ベッド」の「他のレイヤー」のところを1番目のレイヤーと同じく60℃に設定したところ、うまくプリントされました。

最初にプリントしたギアのやつはGコードからプリントしたのでここら辺の設定がされていたようです。

 

そしてさっきプリントしたのがShopping Bag Handleです。

https://www.thingiverse.com/thing:597043

 

新型コロナの影響でたまーにしか外出しないですが、その時の買い物で1~2週間分の食料を調達して帰るとビニール袋が手に食い込んで痛い!という悩みを解決するためつくりました。

初めてのサポート材つきのプリントです。これもどうやら初期設定ではつかないようになっているので自分で何度以上のオーバーハングに対してサポート材をつけるかを設定します。

45度くらいまではサポート材をつけなくても大丈夫そうだったので今回は先端部分を支えるように設定しました。

 

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サポート材も簡単・きれいにペリッと剥がれました。

全体的になめらかで触っていて気持ちいいです。

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それにしてもThingiverse にはいろいろなものが公開されていて素晴らしいです。こういうのあったら便利だなーというものがすでに作られていたりします。

また、公開されてるやつを元にカスタマイズも出来ます。他の人がどういう工夫しているかを見るのも楽しいです。

 

次は自分で設計したものをプリントしてみたいと思います。

 

 

Original Prusa i3 MK3Sを買いました

 

新しく3Dプリンタを購入しました。

4月末に注文してちょうどゴールデンウィーク入る直前に届いたので、GW中に組み立ててました。

 

購入したのはこれです。 

 

 

Original Prusa i3 MK3S 3Dプリンター (キット) [日本正規品]

 

最初オフィシャルのショップで注文してたけどCOVIDの影響でかなり発注が遅れるらしかったのと、ちょうどAmazonの在庫が復活したのでオフィシャルの注文をキャンセルしてAmazonから買いました。値段的には送料や関税を入れるとそこまで変わらないと思います。

 

いままでAfinia H479という機種を使っていたのですが、いくつか不満点が出てきていました。

  • 個人用3Dプリンタ黎明期に買ったので自動高さ調節機能がついていない
  • 後継機(H480)にはその機能がついていて別売の部品を使えば無理やり使えたがOSアップデートによりソフトが対応しなくなり、使えなくなった。
  • もうちょっとだけ大きいものを作りたいことがある(afiniaは12x12cmくらい)

もちろん良かったところもあって(その前にちょっと使ってみたやつがめちゃくちゃ使いづらかったのもあるかもですが)

  • いろんなMakerスペースで使われているくらいには精度がよい
  • サポート材が剥がしやすい
  • プレートにのりとか付けなくても剥がれたりしない

2度のMaker faire出展にも貢献してくれた愛着のあるプリンタだったのですが、自動高さ調節が使えなくなったのが大きく、オープンソースでメーカーの都合に影響を受けにくそうなPrusaを検討していました。

オープンソースなのでほぼ同じ設計の中華製の安いやつもいろんなところから出ていて少し迷いましたが、本家の性能を知らずに買うのは怖かったので無難にオリジナルを選択。

 

そしてGW。まぁ半日もやれば終わるだろうと思って組み立て始めたのですが、ぜんぜん終わらない。結局休み休みだったとはいえ3日くらいかかってやっと完成しました。

一部部品が3Dプリンタで作られているのですが結構設計がシビアだったりしてうまく入らないことが多かったです。

必要な工具には書かれていませんでしたが、こういう感じの細いやすりが必須かと!

PrusaのKitにはグミのハリボが入っていて組み立てる時に食べるようアドバイスされるというのが有名ですが、正直これがなかったらキツかった。。まさに命の恩人です。

 

組み立ては大変でしたが、3Dプリントされた部品の構造を見ると今後そういう部品を設計するときの参考になりそうな点も多く、興味がある方はKitでもいいかと。

 

次回、プリントについて書いてみます。

ブログ更新

5年以上更新してなかったんですが、こういうご時世なので少し文章を書いておきたくなりました。書きたいのはほぼ個人的なメモですが、もしかしたら誰かの役にたつかもしれないですしそう思って書くと背筋が伸びる気がします。

 

一応、再開する他の理由として、

  • 3Dプリンタを新調したのでなんか書きたい
  • 会社のエンジニアで毎週ブログを書くことになったんですがまったくやる気が出ないので、とりあえずこっちに書いといてもし使えそうなら転用しようかという魂胆
  • 会社でここ最近、「プロジェクトが終わったら仕事で使った技術をまとめて社外にアピールしよう」という風潮があるんですが3〜6ヶ月前の論文を実装して使ってもすでにより強いのがどんどん出てきている分野なので、もはや時代遅れ感があったりします。全くの無駄ではないかもしれないけど、まぁその時間あったら新しく出た論文読めるしなぁという思いがあり…。

    なので社外アピールを目的に描こうとすると著しくやる気が出ないので、場を多少気楽な自分のところにして会社とは切り離し、リアルタイムで記事を書くことで自分のためという意識づけをしようかと。(これは上の理由にも関連しますね)

  • あとQiitaとかnoteのフォーマットが好きになれないんですよね。これは完全に主観ですが、あれって「誰が書いた」とかより「Qiitaの記事」という認識をされる気がします。ググって移動したページを見ても「お、またこのブログだ。いつもお世話になっています!」となりづらくて、もしいい記事を書いて多くの人に読まれたとしても印象に残りづらいんじゃないかなと思っています。(まぁいい記事かけるかと言われたら微妙だけどモチベーションの問題ですね)

などがあったりします。

いつまで続くかわかりませんが、ひとまずこんなところで。

 

(全然どうでもいい話ですが酔っ払って記事を書くと「だ・である調」になって、しらふだと「です・ます調」になるみたいです。この記事は酔っ払っている時に勢いで下書きを書いたんですが、今見てです・ますに変換しました。

3Dプリンタの造形誤差

設計の値とどのくらいずれるか問題
 (メモ的には書いていたけど放置してたもの)
 
まだPLAでしかやってないけど、どうも0.2mmほど膨らむっぽい。
ある部品があったときに、はさんで動かないようにしたかったらぴったりの寸法、
取れるようにしたいときは0.1mm小さく、
スライドさせたりスムーズに動かしたかったら0.2mm小さく設計する。
 
PLA同士を組み合わせる場合はお互いに膨らむので上記の倍くらいで作ればいいような気がする。
まだ検証が十分じゃないのでメモということで。
 

UP!PLUSの説明書

AfiniaのH480のOEM品でPP3DPから出ているUP!PLUSという機種があります。(逆?)
スペックは全く同じです。
 
先日この機種の説明書を読んでいて、あることに気づきました。
「Afiniaの説明書には書かれていない謎の部分についての解説がある!」
 
それはここの部分。

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ヘッドカバーにあるレバー。
一応回るようになっているけど、どういう目的のものか、分かりませんでした。
 
しかし、UP!PLUSの説明書には使い方の記載があり、
ABSの場合には、レバーを上げて、風が造形物に当たるようにする(ただし周りを保温しないと造形物が反る場合がある)、
PLAの場合には、レバーを下げて、風がノズルに当たるようにする(ノズル詰まり防止)」
ということが書かれていました。
 
その他にも「高精度の造形を行うために」ということで、以下の記載がありました。
・造形前にプラットフォームを60~70℃に温める
・周りをカバーで覆い、作成エリアが30℃くらいになるようにする
 
PLA
・造形前にプラットフォームを50℃に温める
・ノズル詰まり防止のため、作成エリアが28℃以下になるようにする
 
ABSでプラットフォームの大きさ一杯の造形をしようとすると反るので、カバーは少し試したいかも。
それ以外は今のところ特に造形の不満はないので、そこまで気にしなくても良いかもしれませんが、参考まで。

三線自動演奏機を展示してみた

ここまでのあらすじ

ぎりぎり動いた。やべぇ。

 

 

ついにやって来た本番。

とりあえず自分のブースを見つけて設営。

音を鳴らしてみた。……聞こえない。

一人暮らしの部屋で夜に鳴らしている分にはうるさいくらいだったけど、さすがに会場だと耳を近づけないと聞こえない。

 

そんな状態でもなんとか音が出るようになったおかげで、多くの方にブースに来て頂きました。本当にありがとうございます。最後まであきらめないで良かったなと思います。

正直、全然100%の出来ではなかったし、どんな反応をされるか全く分からなかったけど、もの凄く絶賛してくれる人が何人かいらっしゃって、とてもうれしかったです。

まさかの記事にもして頂きました。


テクノロジーDIYでいやされまくり ハイテクほのぼのグッズがMaker Faire Tokyo 2014に大集合 - 週アスPLUS

 

ちなみにこんな商品がある事は終了後に検索して知りました。

【楽天市場】三線・三味線用プリアンプ 2 Way マイクシステムfs04gm:ワンダフル沖縄

マイクが一種類だけのもあるけど、万全を期して2wayを買います。買いました。

 

設計やプログラムについては修正して今年中に(遅くても今年度中に)公開したいと思います。(全然公開するつもりなかったけど、数人ですが展示してて「オープンソースで公開しないの?」とか「商品化の予定は?」って聞かれたので。わりとうれしい。)

 

取り急ぎ記憶が残っている内に個人的な記録としてまとめました。

次に何かを展示する事になったらこの製作記を読み返して、余裕のある計画をたてるようにしようと思います(切実)。